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【タイトル未定】オリジナル小説

日時: 2018/01/09 11:06
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

西暦2319年。日本国・九州地方。

福岡県の中心地から少し離れた田舎にある、木々に覆われて外からは様子の見えないこの小高い丘とも山ともいえる標高150メートル程の頂に佇む数寄屋造りの屋敷がある。

それは、歴史の表舞台から消し去られた一族最後の生き残りが1人で住む屋敷であることは、誰も知らない。

一見、少年はそれまで保って過ごしてきた肩までかかる長い黒髪を、頸にかかるかかからないかのところで鋏でバッサリと切り、両サイドも長かったのを切り揃え、前髪も左眼を隠す程の長さを誇る部分を額を隠す程度にまで切る。

『異能』の中でも異能の証であるその左眼を隠す為の長い前髪を除いたことで、それが露わになってしまう。特殊なコンタクトを装着することでその力の発動は防いでいるが、この目自体が人目につくようなことは避けたい。故に少年はそれを見越して用意していた黒い眼帯で左眼を覆い隠し、ついでに右眼に装着していたカラーコンタクトも外し、これから向かう先への準備は万端とばかりに屋敷を出た。

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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.1 )

日時: 2018/01/09 11:28
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

受付を担当しているのは眼鏡をかけた若い女教師。パイプ椅子に腰を掛け、木製机の上に広げられた名簿を1人1人確認しながらボールペンでチェックをつけ、学生証を渡して新入生達を次々と送り出す。

「えっと…少弐資長君ですね。学生証になります」

「うっす」

大柄の少年_少弐資長は女教師から学生証を渡される。隣に居る少年が同じく学生証を受け取るのを待つ。

「はーい、受験票を確認…おや?」

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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.2 )

日時: 2018/01/09 12:28
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

入学式は無事終わった。結局、種景が新入生代表挨拶を拒絶したので入試で2番目の成績を修めた大神(おおが)某(種景は一々名前まで聞いていなかった)という女子生徒だった。

入学式が終わり、その日は簡単な校則の説明やらで午前中の内に学校は終わった。

秋月種景と少弐資長は放課後に、まともや示し合わせていたかのようにそそくさと高校を出、そのまま中心地から離れたこれまた木々に覆われた小高い丘にある比較的大きな屋敷に足を運んだ。

屋敷の門には「少弐」と書かれた木札が掲げられている。そう、此処が資長が住んでいる少弐家である。

「邪魔をさせてもらう」

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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.3 )

日時: 2018/01/09 12:44
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

種景が屋敷の居間に入ると、そこには既に8人程の男達がズラリと長方形の高い木製テーブルを囲むように椅子に腰掛けていた。

長方形テーブルの奥の席に着くと、その斜め左右にある空席に種景と資長が座るように促したので2人はその通りに腰掛けた。

「さて、既に皆知っているとは思うが此処に居るのは我が少弐家の盟友・一条定景殿改め秋月種景殿だ」

資秀が種景を指して居間に居る皆に紹介する。

「ついこの間秋月種景となった。だが俺は一条定景であることを捨てたわけではない。秋月となったのは憎き惟住一族を抹殺し、天下の覇権を握る為に他ならない」

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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.4 )

日時: 2018/01/09 15:15
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

一条定景改め秋月種景が自己紹介を済ませると、今度は先に居並んでいたこの少弐家の家臣達が次々と名乗り、種景に挨拶していく。

名前は名乗った順に
神代(くましろ)勝長、馬場頼政、筑紫義門、小田資盛、平井胤治、神代勝義、馬場頼長、筑紫頼門。

その内、神代勝義と馬場頼長は種景や資長と同い年である。入学式では偶然出会わなかったが、彼らは同学年で同じクラスであることも判明した。

一通り自己紹介が終わると、少弐家の当主である少弐資秀が種景に話しかける。

「しかし、貴殿が一条殿ではなく秋月殿になったということは…どうやら上手くいったようだな」
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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.5 )

日時: 2018/01/09 15:45
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

種景はこれまでの経緯を思い出していた。

この世界を突如襲来した異形の怪物が襲ったのは250年前のことである。
そしてそれにリンクするかのように人類の内限られた極僅かな者にだけ発現した『異能』。異能を発現した者は能力者と呼ばれ、本人の意思に関係無く軍に所属させられ、人類を守る為に怪物達と戦わされた。同じ一族に能力が発現しやすい傾向があったが、必ずしもそうとは限らない。
そして、この出来事を機として日本は軍事国家となった。

この秋月種景もその1人だった。

元の名を惟住長政といった。九州の名族・惟住家の産まれである。
しかし惟住家に内訌が発生し、長政は巻き込まれる形で惟住家を追放され、その際に右眼を失った。内訌が起こったのは長政の左眼に宿る異能や長政の出生の秘密が原因だったらしい。
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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.6 )

日時: 2018/01/09 16:00
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

小学六年生になった定景は能力者である為に異形の怪物との戦いに参戦させられた。
左眼に宿る力を使わず、惟住家と一条家に伝わる力のみで戦い、定景は他を圧倒し能力者の中でもトップクラスの武功を挙げた。

父・兼景を失って半年後、定景は下校中にスキンヘッドの巨漢に声を掛けられる。それが少弐資秀だった。

少弐資秀は何処で知ったのか、定景の経歴や能力を見込んで惟住家打倒と天下取りの話を定景に持ちかけて来た。定景は了承し、少弐資秀が定景の支援者となった。

一条家の潤沢過ぎる遺産があるので金には困っていなかったが、毎月少弐家から生活費やら何やらが支給されてくる。

当面の目的は少弐家も一条家も異形の怪物を討伐し、戦功を積み上げ軍での発言権を高め打倒惟住家に集中できる状況を作り出すことだった。少弐家と一条家で同盟を結び、二つの家の力を合わせて惟住家に並ぶつもりだった。

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Re: 【タイトル未定】オリジナル小説( No.7 )

日時: 2018/01/09 16:24
名前: 李信◆ZkdcFLjE7Q
ID: 6a1026e473

定景が中学に上がった時に、定景は惟住家打倒に利用できるものを発見する。

九州の名族であり軍内でも大きな発言権を有する秋月家の御令嬢である。

彼女は能力者であり、異形の怪物との戦いに動員され、そして左手と左足を失い、目の前で友人や親族が殺されたことで心に深い傷を負っていた。

定景はこの秋月家の御令嬢に利用価値を見い出し、その心の傷につけ込むようにして接触した。

義手や義足をはめてばかりで慣れない学校生活を殆ど付きっ切りでサポートし、辛いと言って涙を流した時は優しく慰め、望みは何でも叶えた。登下校は毎日定景が秋月家の御令嬢を送った。
義手と義足に慣れて軍からの出動命令を下されて戦場に出された際も定景が御令嬢を全力で守った。
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